2019 Project Photo Exhibition 千賀英俊写真展 “HOMI” 

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2019 Senga HOMI DM

Senga Hidetoshi Homi-1

Senga Hidetoshi HOMI-1

Senga Hidetoshi Homi-2

Senga Hidetoshi HOMI-2

 

秋の0369企画展は愛知県在住の写真家千賀英俊さんの “Homi”の写真シリーズを展示致します。
愛知県豊田市にある保見団地に在住する日系ブラジル人を18年間という時間をかけて撮影されている写真シリーズです。写真と作品ステートメントからその18年間で変化してきたことを感じさせてくれると同時に写真家が意識しているという「境界」ということの変化を見ることができる。
国の生活水準が上がり、グローバル化が進み、平均的でフラットな感じが広がるように感じることが多々あるなかでこの”HOMI”の作品シリーズから作者が問いかけている「人」とは何か、ということについて考えていただきたいと思います。

お知らせ
10月12日は台風19号の影響により休廊とさせていただきます。ご了承下さい。

作家在廊予定日
開催期間中の10月13日、14日以外は在廊予定


写真展開催関連イベント

・10月19日 「今オリジナルプリントにするということ」
千賀英俊本人が今も自分で手焼きプリントを制作している意味について、自らの経験をベースにした話しをします。写真プリントの生まれるプロセスや使用している機材などについても触れます。
10時〜11時 / 参加費¥1,000(税込)/ 場所 gallery0369

・10月20日 写真を見る会
千賀さんに写真シリーズを見てもらい作品の方向性や見えてくる世界について話をしてもらいます。
1シリーズ10枚以上のA4サイズ程度のプリントをご持参ください。(進行スケジュールの関係上おひとりさま1シリーズでお願い致します)
13時〜15時 / 参加費¥2,000(税込)/ 場所 gallery0369に併設する古民家Hibicore

・10月20日 ギャラリートーク
作者による展示作品が生まれた背景や写真との関わりなど、様々なことの話を聞くことのできるトークライブです。進行はgallery0369オーナーの松原豊(写真家)が担当致します。
16時〜17時 / 参加費¥1,000(税込) / 場所 gallery0369

・10月20日 クロージングパーティー
18時〜 / 参加費 ¥1,000(税込)予定 /  場所 gallery0369 & 古民家Hibicore

いずれもお申し込みはこちらのリンク先から、またはinfo@gallery0369.jp
に参加イベント名、日付とお名前連絡先を記載してお申し込みください。


HOMI

ブラジルは世界最大の日系人居住地であり、1908年以降の約100年間の移民事業で13万人の日本人がブラジルに移住した。現在では約160万人の日系人が住むといわれている。しかしながら、1990年の出入国管理法の改正で、原則として日系3世までとその家族が職種の制限なく日本で就労できるようになり二十世紀末から在伯日本人・日系ブラジル人が大量に日本に永住帰国あるいは移住した。

2008年秋のリーマンショック以降、日本国内の不況を受けて製造業の雇用が減ったことから毎月1万人程のブラジル人が減少し、2011年時点では既に多くがブラジルに戻ったが、2012年に入り、再び日本への移住希望者が増え始め現在に至る。

豊田市の北部に位置する保見団地は、同市が人口増加に対応するために造成し1975年に入居・分譲が開始された。1980年代後半から、同市周辺の主に自動車関連企業へと職を求めに来たブラジル人が多く住むようになる。その後も増え続け、同団地はブラジル人やペルー人、ボリビア人を中心に、南米出身者が多く住むようになった。

ごちそうになった缶コーヒーを片手に、寒さに震えながらベンチに座って話しているのは、日本に来て27年が経つ革ジャンとモヒカンがよく似合うアメリカンバイク好きの日系2世の男性だ。

「1992年にすでに日本に来ていた弟といとこの後を追う形で日本に来たね。初めは、2,3年日本で働いてプール付きの家でもブラジルに建てて帰るつもりだったよね。でも働いているうちにもう27年たっちゃった。日本は治安もいいし住みやすかったからね。サンパウロでは、夜は危ないから出歩くなって家族に言われていたけどライブハウスが好きだったからよく出かけたね。ケンカはよくしたよ。

来たすぐのころは言葉もわかないし、何もわからないから恥ずかしい思いをいっぱいしたよ。ほんとうに恥ずかしかったな。その当時は保見団地にも、まだブラジル人も少なかったから見かけたらついうれしくて声をかけていたよね。今では、そこらじゅうにいるから声をかけることはなくなったね。最近は、中国人やベトナム人もよく見かけるよね。日本人と見分けがつくのかって。すぐにわかるよ。全然違うじゃん。もうブラジルより日本にいた時間のほうが長くなったし日本でずっと暮らしていけたらと思っているよ。人の集まるお店でもやりたいな」

保見団地を撮り始めて18年になる。当時の団地は、外を歩いていてもリズミカルな南米音楽が聴こえてきたし、路上もゴミであふれて燃えた車も放置してあった。この18年で大きく保見団地も変わってきた。きれいになったし音楽が聞こえてくることも少なくなった。日系二世も多かった日系ブラジル人も日本で生まれてくる子供も増えて3世や4世の世代になってきている。18年前は、ポルトガル語しか話せない人も多かったが日本の学校に通って日本語を話す子供も多くなってきた。最近では、日本語しか話さない子供もいるようだ。保見団地に住む日系ブラジル人もリーマンショック以降減少傾向にあったが最近はもとに戻りつつある。帰国を前提にして働きに来ていた彼らも日本で子供を産み日本で暮らすことを選択する人も多くいる。その時、壁になってきたのは、言葉、文化、偏見いろいろなことであったと思うが、リーマンショック以降、いろいろな人種や文化が混じりあう保見団地を見ていると、いまは少し前とは境界が変わりつつあると感じている。

日系ブラジル人と日本人を区切る境界は何か。血縁なのか国なのか言葉なのか文化なのか。多くの境界に立つ彼らと向き合うことで考えてきた。それでも答えはなかなか見つからない。彼らの一人一人違う物語に触れることで人にとって大切なことは何かに気付けるのではないかと思う。

近年、グローバルになり境界があいまいになってきた世界で、異なるところもあるが言葉や文化や血縁がすごく近い彼らと向き合うことは、境界を意識させ、日本人とは何か、人とは何か、という根本的な命題を考えることにつながるように思う。

千賀英俊


プロフィール

1978年愛知県生まれ。写真家。現在、愛知県田原市を中心に活動中。肖像写真を中心に、場所性やコミュニティーに関心を持つ作品を制作。賞歴に、富士フィルム新人賞奨励賞。1_WALLファイナリストに残るなど個展、グループ展多数。2018年より豊田を中心とした地域で展示、ワークショップを展開中。

【賞歴】

2003年 富士フィルム新人賞奨励賞

【個展】

2005年 唐紙の花-brazilians in Toyota-(コニカミノルタプラザ)
2018年 HOMI(トーテムポールフォトギャラリー)
2018年 空蝉-UTSUSEMI-(キヤノンギャラリー銀座)
2018年 空蝉-UTSUSEMI-(キヤノンギャラリー名古屋)
2018年 空蝉-UTSUSEMI-(キヤノンギャラリー大阪)

【グループ展】

2013年 第9回1_WALL展(ガーディアン・ガーデン)
2017年 HOMI-monument-(ARTS GALLERY NAGOYA)
2017年 空蝉(ARTS GALLERY NAGOYA)
2018年 ブラジリアンラプソディー(Recasting Weeks「HYBRID BUNKASAI」)
2019年 唐紙の花(Check in Counter Culture)2019年 ブラジリアンラプソディー(Check in Counter Culture)

千賀英俊写真展 Homi DM-2

Senga Hidetoshi Homi-3

Senga Hidetoshi HOMI-3

 

 

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