2024冬企画展-1 渡邊耕一写真展「毒消草の夢 -デトックスプランツ・ヒストリー」

渡邊耕一 毒消草の夢 -デトックスプランツ・ヒストリー2024年冬企画展-1は大阪在住の写真家、渡邊耕一さんの写真展「毒消草の夢 -デトックスプランツ・ヒストリー」を開催致します。

開催期日:11月30日(土)から12月15日(日)
開催時間:13時〜18時
休廊日:期間中の水、木、金曜日休廊
展示作品詳細情報、作者在廊予定、関連イベントなど決まり次第webページなどでお知らせ致します。

展示協力:The Third Gallery Aya


展示作品について:
江戸末期の蘭方医学書にその記載を残す謎の薬草・昆答刺越兒發(コンタラエルハ)。その名前は、スペイン語の「コントライェルバ」に由来する。コントラは「(毒を)無効にする」、イェルバは「草」。つまり「コンタラエルハ」は「毒消草」だったのだ。江戸時代の蘭学書の、あるいは大航海時代の植物誌や医学書の中でコンタラエルハの痕跡を辿ると、同じ名前を持つ幾つもの植物が現れては消えていく。私が迷い込んだのは、15世紀から現代に至る500年におよぶ時間とヨーロッパ-アメリカ-アジアを結ぶ広大な空間にひろがる迷宮だった。

今は使われないこの薬草の痕跡を追う旅の中で、何百年にも渡って作られてきた毒消草を探し求める人々のネットワークの存在、香辛料や薬として世界中で取引される商品としての植物の資源化が浮き彫りになる。その過程で、人間の次元を超えて生きる生命体としての植物の姿は見失われてしまう。

旅の終わりに辿り着いた、コントライェルバが自生する森の、折り重なる形態の中で、コントライェルバの範疇を巡る絡れは文字通り解毒され、地質学的な時間が畳み込まれた、名状しがたい出来事として目の前に投げ出される。そこには感覚を研ぎ澄まさなければ聴きとることができない、言葉が無効になったのちに残る響、声ならぬ声が満ちている。


渡邊耕一プロフィールなど

個展 :

2022-3 「毒消草の夢 デトックスプランツ・ヒストリー」, Kanzan gallery, 東京
2022 「毒消草の夢 デトックスプランツ・ヒストリー 」, The Third Gallery Aya, 大阪
2018 「Moving Plants」, 資生堂ギャラリー, 東京
2017 「Moving Plants」, Gallery 722, 岡山
2016  「Moving Plants」, Kanzan Gallery, 東京
2015 「Moving Plants」, The Third Gallery Aya, 大阪
2010 「Moving Plants」, The Third Gallery Aya, 大阪
2009 「Moving Plants – in the thick of itadori」, The Third Gallery Aya, 大阪
2005 “草むらの名前 / The name of grassland -unknown islands where itadori grows”, The Third Gallery Aya, 大阪
2003 “草原の方へ / grassland”, The Third Gallery Aya, 大阪

グループ展 :
2023 フォトシティさがみはら受賞作写真展, 相模原市民ギャラリー, 相模原
2017 「Moving Plants」, Rønnebæksholm, ネストヴェス, デンマーク
2012 “Quiet Boys -男の子写真は可能か?”, Mio Photo Osaka 2012, 大阪
2008 “Comical & Cynical”, Gallery Jijihyang, パジュ, 韓国
2007 “Comical & Cynical”, ドーンセンター, 大阪
2006 “from the Garden”, The Third Gallery Aya, 大阪
2000 “phantome”, SUMISO, 大阪

出版:
2022 「毒消草の夢 デトックスプランツ・ヒストリー 」, 青幻舎, 京都
2015 「Moving Plants」, 青幻舎, 京都

受賞:

2023フォトシティさがみはら さがみはら写真賞

パブリックコレクション:
相模原市

その他:
2003 「川崎清 美術館建築とその周辺」展 ポスター・カタログ図版、国立国際美術館
2000 IMI研究所写真コース修了
1990 大阪市立大学文学部心理学専攻卒業
1967 大阪府で生まれる

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