2022年盛夏展示 小林 正秀写真展『土雲』
©Kobayashi Masahide 「山雪」より
緊急告知:
7月15日〜開催予定をしていた小林正秀さんの写真展「土雲」はギャラリーオーナーが新型コロナウイルス感染者になりましたので会期を延期させていただきます。関連イベントについてもすべて中止となります。写真展を心待ちにしていた方々、スケジュールを組んでいただいていた方々大変申し訳ありません。延期日程が決まり次第webページなどでお知らせさせていただきます。
7月14日 gallery0369オーナー 松原 豊
2022年盛夏写真展は岡山県在住の写真家小林正秀さんの写真展『土雲(つちぐも)』を開催致します。
小林さんは岡山在住の写真家。私が小林さんに出会ったのは、三重県出身の写真家中里和人さんの声かけで集まった日本のランドスケープを様々な視点で捉える写真グループNODE に参加しているときでした。お互い地方に在住しているのでそれぞれの写真の近況報告などをこれまで重ねてきました。昨年には三重のgalleryにも足を運んでいただいたり、私が白黒で作品を制作している人にインタビューをしていくNAGI89号モノクロームのコーナーにも登場していただいたりもしました。在住地の風景を普通に見つめることの大切さを実践している貴重な方だと思います。小林さんの写真を見つめながらにじみ出てくる世界観を感じていただければと思います。
2022年6月9日/gallery0369オーナー/松原豊
展示情報 タイトル:小林正秀写真展『土雲/Tsuchigumo』
開催日:開催延期になりました。2022年7月15日(金) 〜 18日(月)、22(金)〜24日(日)
開催時間:13時〜18時
駐車場:会期中は Théâtre de Bellevilleの駐車場 (三重県津市美里町三郷2104)をご利用ください。
作者在廊:開催期間中全日在廊予定
会場:gallery0369
住所:三重県津市美里町三郷369
電話:059-279-3703(展覧会開催時)
メール:info@gallery0369.jp
会期中のイベント:開催中止 7月23日(土)18時〜19時、トーク参加者:小林正秀、荻野良樹、松原豊 参加費¥1,100(税込)、要予約
ギャラリートークについて:開催中止
7月23日(土)閉廊後展示会場にて18時〜作者の小林正秀さん、荻野良樹さん(三重県鈴鹿市在住写真家)、松原豊(gallery0369オーナー)の3人でギャラリートークを開催します。3人とも地方に在住していますので、「地方で作品づくりを続けていくこと」、「作品を見せていくこと」、「日常的に意識していること」、などについて聞かさせてもらいながら、それぞれの活動の源泉などを探る約1時間ほどのギャラリートークになります。参加については事前申込制、要予約となります。
会場:gallery0369 三重県津市美里町三郷369番地
参加費:お一人様税込¥1,100(当日会場にて精算)
予約方法:申込専用アドレスhttps://forms.gle/J5yb7H5nu9CGniRf6、申込用QRコード、またはメールinfo@gallery0369にてお申し込み下さい。メールの場合は件名に7月23日18時〜小林正秀展ギャラリートーク申込として、参加者のお名前と連絡先電話番号をお知らせ下さい。
企画:gallery0369&写真好学研究所公開講座
写真展関連イベント:開催中止 小林正秀写真展『土雲/Tsuchigumo』 開催に併せて関連イベントを下記内容にて開催致します。
ギャラリートーク以外にも下記関連イベントを開催致します。ご参加お待ちしております。
①小林正秀さんに写真を見てもらう会 開催中止
7月17日(日)10時〜12時
gallery0369恒例の写真を見てもらう会になります。ご自分の写真を1テーマ10枚以上でご持参ください。開催場所はgallery0369になります。
参加費:¥2,200(税込)限定予約制4名(7月11日現在残り1名)
申込専用webアドレス:https://forms.gle/8SV6HExHuwcRU2Xp9
②小林正秀さんに写真を見てもらう会 開催中止
7月23日(土)10時〜12時
gallery0369恒例の写真を見てもらう会になります。ご自分の写真を1テーマ10枚以上でご持参ください。開催場所はgallery0369になります。
参加費:¥2,200(税込)限定予約制4名
申込専用webアドレス:https://forms.gle/bfUxayxq4tWSxvdT9
③小林正秀さんと囲炉裏を囲む会(古民家Hibicoreに宿泊して小林さんと一晩一緒に語りあう会です) 開催中止
7月16日(土)18時過ぎ頃〜7月17日(日)9時頃までの1泊2日
gallery0369の隣にある民宿古民家Hibcore1泊2日プラン(宿泊代+夕食+朝食つき)
参加費:お一人¥15,000(税込)
募集人数:4名限定予約制(7月1日現在残り3名)
開催内容:築80年の古民家に宿泊しながら小林さんとの写真話しを双方向で楽しんでもらう会。小林さんと囲炉裏を囲みながら里山の夜長時間を共有しながら過ごすのはいかがでしょうか。ご自分の写真を持参して小林さんにに見ていただくことも良いかと思います。写真は持参しなくても構いません。(お酒の持参は歓迎致します。)
申込専用webアドレス:https://forms.gle/izUutyccGkyn8fAA9
関連イベント参加希望の方はそれぞれのイベント申込専用webアドレスから申し込みいただくかメール info@gallery0369 に連絡お願いします。
企画:gallery0369&写真好学研究所公開講座
今回の展示作品について 作者/小林正秀さんより
この度、三重県津市美里町のギャラリー0369にて、写真展『土雲(つちぐも)』を開催いたします。ここでいう「土」と「雲」はそれぞれ「地」と「天」を表しており、前者は「体=物質としての体としての存在」後者は「魂=肉体を離れた魂としての存在」として解釈し、この写真展のタイトルといたしました。
展示構成としては、2017年に発表した『土を踏む』、2018年発表の『美作』、2020年発表の『山雪』から選び、3作品に共通して宿る、岡山県北、美作地方(以下美作)の中に込めた祖母への思いをひとつの形にする写真展となります。
美作は自分の地元ですが、そこは私の育ての親である祖母が100年の歳月を生きてきた土地でもあります。その祖母が亡くなったのは、2017年8月18日。『土を踏む』発表の直前でした。『土を踏む』は祖母と祖父(1979年他界)が暮らした小さな集落・吉村の風景だけで構成した作品で、この土地に昔から生きてきた人々、そのひとりであった祖父の面影を探った作品でした(私自身は1980年生まれの為、祖父との面識はない)。
そんな『土を踏む』を、発表直前にして祖母に見せられなかった思いは、次作の『美作』の構成に大きく影響します。
祖母は晩年、老人養護施設で過ごす事となりましたが、6人の子供に恵まれながらも、諸事情で一人、孤独な生活を送っていました。そして、定期的に自分が施設に通い、身の回りの世話をする事になりました。
祖母と最後に過ごした冬はとても寒く、よく雪の降る冬でした。その寒い冬を生き抜き、100歳となった祖母ですが、最後は独りきりで病室にて息を引き取る事になります。その最後の祖母に連れ添った病室の静けさは、最後に祖母と過ごした冬の雪景色の静けさと重なり、『美作』の後半は祖母へのオマージュとして雪景色で構成しました(写真集『美作』の発行日も祖母の命日・8月18日とした)。以来、自分の中では「雪」は祖母を連想させる要素となりました。
2020年、コロナ禍に発表した続編である『山雪』は、祖母と昔よく眺めた雪景色を思い出しながら、それを届けたい思いで組んだ作品でした。
この度、ギャラリー0369での展示では、今まで自分が発表してきた作品を振り返る場とし、『土を踏む』『美作』『山雪』を総括する事としました。そして、その作品の核であった祖母と、この美作という一つの世界を表現しようと思いました。よって、写真展タイトルは世界=天地、それを表す言葉として『土雲(つちぐも)』と名付けています。
生涯を終え、魂となった祖母は雲となり、冬には雪を降らし、祖父の眠る土にそっと重なりながら、その姿を自分に見せてくれます。岡山の美作という小さなローカルでのこの物語が、三重県津市美里町のローカルの場で発表される事により、そこに生きる人々、鑑賞者と共有される事。そしてそこから生まれる共感覚や新たな発見を、現地の人々と語り合いたいと思います。
小林正秀
小林正秀プロフィール
写真家 | 岡山県生まれ | GRAF Publishers | 2016年 第9回岡山県新進美術家育成「I氏賞」奨励賞受賞 | 写真集『MIMASAKA』蒼穹舎刊
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